サンスイが1970年に発売した、正負２電源のOCLピュアコンプリメンタリ回路のプリメインアンプです。サンスイの３桁シリーズのうち、終段がPNP-NPNトランジスタの純コンプリのモデルは本機のみで、出力は35/35W(8Ω)です。　この頃のサンスイの特徴であるトリプルトーンコントロールを搭載しており、Bass、Trebleに加えMidrangeの調節も可能です。スリップタイプのVRが使われているので、左右別々の調整が可能です。ブラックパネルとやや明るめの木製キャビネットがマッチしたレトロモダンなアンプです。　　出品機は、入手時点ですでに部品の高性能化が施されていました。　・電解コンデンサのニチコンオーディオ用MUSE、FGへの交換　・プラスチックモールドトランジスタの交換　・半固定抵抗の交換　・入出力端子の交換さらに、パワートランジスタが2SD188/2SA627から2N3055/MJ2955に交換されています。　これは、著名なアンプ製作記事の著者が「2N3055/MJ2955は明らかに2SD188/2SA627よりも１クラス上の音だ。素直な音でくせがなく、クロスオーバー歪みが極めて少ない」と評価したことに影響を受けた方が、より良い音を目指して交換したと考えられます。　さらに今回出品に際し、電気実験用の端子が使われていたスピーカー端子をデザイン的に優れたものと交換しました。日本製の高品質のものです。アイドル電流、DCバランスはサービスマニュアルに従って調整しました。　SW、VR類に気になるようなノイズ、ガリはありません。フォノ、ラインとも良い音で再生します。※製造時の2SD188/2SA627への復元を有償にて承ります。部品代込みで6,000円で受託いたします。